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  • 2025.4.15

インプラントで口臭がきつくなる?原因と予防法を解説

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インプラントで口臭がきつくなる?原因と予防法を解説

インプラント治療後に口臭が気になるのか?と不安に思う方も多いようです。当院ではほとんどありませんが、インプラントを入れてから口臭がきつくなった気がする…という方が相談に来ることがあります。インプラント自体が口臭の原因にはならないことがわかっています。しかし、口腔ケアが不十分だと、ご自分の歯と同様に臭くなることがあります。

本記事では、インプラントと口臭の関係、原因、予防法を詳しく解説させていただきます。

インプラントが口臭の原因になることはある?

インプラント自体はチタン合金でできていますので無臭で、直接口臭を引き起こすわけではありません。
ただし、以下の要因で口臭が発生する可能性があります。

インプラント後に口臭がきつくなる5つの原因

インプラント周囲炎(歯周病と似た炎症)
インプラントの周りに汚れが溜まると細菌が繁殖し、悪臭を発生することがあります。インプラントの歯周病とも言われています。特徴的な症状として、歯ぐきの腫れ・出血・膿・口臭の悪化などが挙げられます。放置するとインプラントが抜けるリスクもありますので早めに診察してもらいましょう。

清掃不足によるプラークや食べカスの蓄積
インプラントは天然歯と違い、神経がないため自覚しにくいという説があります。歯間や歯ぐきに汚れが溜まると、細菌が繁殖し口臭の原因になると言われています。

口腔内の乾燥(ドライマウス)
インプラント手術後、緊張や薬の影響で唾液が減少しやすいと言われています。また加齢変化によって唾液腺が萎縮することがわかっています。これによって唾液の量が不足してしまいます。唾液が少ないと細菌が増え、口臭が強くなります。その他には、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患で自己免疫による唾液腺の破壊が起こるため唾液分泌量が減少します。

被せ物(上部構造)の不具合
インプラントの被せ物(クラウン)がズレて隙間ができると、汚れが溜まりやすくなります。汚れが溜まると細菌が繁殖し、悪臭を発生することがあります。防ぐためにはご自分の歯と同様に歯科医院で定期チェックが必要です。

全身的な原因(胃腸の不調や糖尿病など)
胃腸の不調、糖尿病、喫煙なども口臭の原因になります。インプラントと直接関係ありませんが、体調管理も重要です。健康診断には定期的に行くようにしましょう。

口臭の種類。生理現象なためしょうがないこともある。

口臭には生理的口臭、病的口臭、外因的口臭、心因性口臭の4つの種類があります。

生理的口臭
人も動物ですので元々、ある程度の口臭があります。緊張時や寝起き、空腹時には唾液の分泌が減少します。これによって発生する口臭で生理現象なので治療の必要はありません。
唾液には、自浄作用があります。自浄作用とは口の中の汚れを洗い流したり細菌の増殖を防いだりする作用です。睡眠時、空腹時などは唾液の分泌が減少しますので汚れがたまってしまい、口臭が発生します。1日の中でこの口臭の強さは変化すると言われています。

病的口臭
全身の病気や口の中の病気が原因となる口臭です。
消化器、耳、呼吸器、喉などの病気や糖尿病など、全身の病気が原因の場合もあります。もちろん口腔内が原因の場合もあります。

外因的口臭
匂いの強い食べ物やタバコなどの嗜好品が原因で起こる口臭です。ニンニクやニラなどの匂いが強い食べ物や喫煙によって口臭が発生します。時間がたてば勝手に消えていきますのでもちろん心配はありません。匂いの強い食べ物を避けたり、禁煙したりするしか解決の方法はありません。

心因性口臭
実際には口臭がなくても、患者様自身が口臭があると思い込んでいる場合です。不安定な精神状況やストレスが原因と言われています。口臭チェッカーなどで口臭があるかチェックしてもらいましょう。どうしても気になる場合は、心療内科を受診しましょう。

インプラント後の口臭を防ぐ6つの予防法

インプラント専用のケアグッズを使うことも効果的

デンタルフロス・歯間ブラシ・電動歯ブラシを活用して効率的に汚れを落としましょう。必要に応じて抗菌作用のあるマウスウォッシュを併用することも推奨されます。日本歯科保存学雑誌48巻2号(2005)「歯間清掃具によるプラーク除去効果の臨床的検討」高世 尚子 によると、歯ブラシのみの歯みがきだと、歯の汚れは60%程度しかとれませんが、デンタルフロスや歯間ブラシを併用すると約80%まで除去率がアップすると言われています

正しい歯磨き方法を習得する
せっかく費用をお支払いして行なったインプラント治療ですので、インプラント周囲のケアは天然歯より慎重に行うくらいの気持ちでいる方が良いかもしれません。基本的には天然の歯と同じようにブラッシングしていただけたらまず口臭は起こらないでしょう。歯科医院でブラッシング指導を受けることもおすすめです。

こまめに水分補給をする
唾液の分泌を促し、口臭を防ぐことができます。キシリトールガムを噛むことも効果的です。その他にはグルタミン酸を豊富に含む出汁や昆布茶を摂取することで唾液分泌が促進されることがわかっています。唾液腺マッサージも有効でしょう。

定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける
3~6ヶ月ごとの定期検診でインプラント周囲炎を予防することができます。メインテナンスでは専用のクリーニングを行い細菌の増殖を防ぎます。そして被せ物の状態をチェックし、隙間ができていないか歯科医院で定期的に確認します。隙間は主にインプラントと上についている歯を固定するネジの緩みから起こります。不具合があれば早めに調整してもらいましょう。

生活習慣を見直す(食生活・ストレス管理)
消化器系の不調が口臭の原因になることがありますのでバランスの良い食事を心がけ、胃腸の調子を整えましょう。また、ストレスを溜めないことで、ドライマウスや口臭の悪化を防ぐことができます。

まとめ

インプラント後の口臭は予防することができます。インプラント自体が臭うわけではありませんが、全身疾患や口腔ケアの不足で口臭が発生することがあります。インプラント周囲炎を防ぐためにも適切なケアと定期検診が重要です。口臭が気になる場合は、歯科医院で相談し、早めの対策をしていきましょう。

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