- インプラント
- 2025.4.30
インプラントをすると口臭が起きるのでしょうか?

■インプラント治療をすると口臭が起きるのは本当?
皆さん、こんにちは。那覇市久茂地のナハデンタルです。
インプラント治療は、歯を失った部分に人工歯根を埋め込むことで、天然歯に近い見た目や咬み心地を再現できる治療法です。しかし、「インプラントをすると口臭が起きるのでは?」と不安に思う患者様も少なくありません。確かに、インプラントを適切にケアしないと、口臭の原因になることがありますが、これはご自分の歯でも同じことで、適切なケアを行えば口臭のリスクを抑えることができます。そこで本コラムでは、インプラントによる口臭の原因や、予防方法について詳しく解説します。
▼インプラントで口臭が起きる理由
インプラントが口臭の原因になる主な理由として、以下のような要因が挙げられます。
- インプラント周囲炎
インプラントを支える歯茎や骨が炎症を起こす「インプラント周囲炎」は、口臭の大きな原因の一つです。歯周病と同様に、細菌がプラーク(歯垢)として溜まり、歯茎の炎症を引き起こすことで、嫌な臭いが発生します。進行するとインプラントの安定性が損なわれ、最悪の場合、インプラントを失うことにもなりかねません。
- プラークや食べカスの蓄積
インプラント自体は人工物なので虫歯にはなりませんが、周囲の歯茎にはプラークが付着します。清掃が不十分だと、プラーク内の細菌が揮発性硫黄化合物(VSC)を発生させ、口臭の原因になります。特に、インプラント周囲の溝に食べカスが溜まると、悪臭を放ちやすくなります。
- 口腔内の乾燥
唾液には細菌を洗い流す働きがありますが、加齢やストレス、薬の副作用などで唾液の分泌量が減ると、細菌が繁殖しやすくなります。インプラントがあることで口腔内のバランスが変わり、口臭が生じやすくなることもあります。
▼適切にケアすれば口臭は起きない
インプラントを適切にケアすれば、口臭のリスクを最小限に抑えることができます。
- 正しいブラッシングを行う
インプラントの周囲を清潔に保つためには、通常の歯磨きと同様に、丁寧なブラッシングが必要です。特に、歯間やインプラント周囲の清掃を怠ると細菌が繁殖しやすくなるため、デンタルフロスや歯間ブラシを活用すると効果的です。
- 定期的な歯科検診を受ける
インプラントを長持ちさせるためには、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。プロフェッショナルクリーニングを受けることで、普段の歯磨きでは落としきれない汚れを除去し、口臭を防ぐことができます。
- 生活習慣の見直し
口腔内の乾燥を防ぐためには、水分補給をしっかり行うことが大切です。また、タバコやアルコールの摂取は唾液の分泌を減少させるため、控えることをおすすめします。さらに、バランスの取れた食事を意識し、口腔環境を整えることも重要です。
▼インプラントによる口臭を予防する方法
インプラントによる口臭を防ぐためには、日々のケアが重要です。以下のポイントを意識しましょう。
- インプラント専用のケア用品を使用する
インプラント用の歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスを使うことで、インプラント周囲の清掃がより効果的になります。また、低刺激の洗口液を併用することで、口腔内の細菌繁殖を抑えることができます。
- 就寝前のケアを徹底する
寝ている間は唾液の分泌が減り、細菌が繁殖しやすくなります。そのため、就寝前には丁寧に歯を磨き、食べカスやプラークをしっかり取り除くことが大切です。
- 口腔内の潤いを保つ
唾液の分泌を促すために、こまめな水分補給を心がけましょう。また、ガムを噛むことも唾液の分泌を促すのに役立ちます。特にキシリトール入りのガムは虫歯予防にもなるためおすすめです。
- ストレス管理をする
ストレスは唾液の分泌を減少させ、口臭の原因になります。リラックスできる時間を持ち、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
▼まとめ
インプラント治療自体が直接口臭の原因になるわけではありません。しかし、適切なケアを怠るとインプラント周囲炎やプラークの蓄積が起こり、口臭のリスクが高まります。正しいブラッシングや歯科医院での定期検診、生活習慣の見直しを行うことで、インプラントを長持ちさせるとともに、口臭を防ぐことが可能です。インプラント治療を検討している患者様は、適切なメンテナンスを行うことで、快適な口腔環境を維持できることを知っておくと良いでしょう。