- インプラント
- 2025.12.1
■インプラントがグラつく時に考えられる原因と対処法
皆さん、こんにちは。沖縄県那覇市のナハデンタルです。インプラント治療後に「最近インプラントが少し動く気がする」「噛むと違和感がある」といった不安を感じる方もいらっしゃいます。本来、インプラントは天然の歯と同じように顎の骨と強固に結合するため、動くことはありません。では、なぜインプラントがグラつくことがあるのでしょうか。今回はその原因と、適切な対処法について詳しく解説します。
▼インプラントがグラつく原因
1. インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)
インプラントがグラつく最も多い原因の一つが「インプラント周囲炎」です。これは歯茎や骨に炎症が起こり、インプラントを支えている骨が溶けてしまう病気です。虫歯にはなりませんが、歯周病と同様にプラークや歯石が原因で進行します。歯茎の腫れや出血、口臭などが見られ、放置するとインプラントが脱落するリスクもあります。
2. 噛み合わせの不具合
インプラントは強い咬合力に耐えられる構造をしていますが、噛み合わせのバランスが崩れると過度な力がかかり、グラつきの原因となります。特に歯ぎしりや食いしばりの癖がある患者様は、インプラントに負担が集中しやすく、ネジの緩みや骨との結合不良を招くことがあります。
3. 上部構造(人工歯)の不具合
インプラント本体は骨に固定されていますが、その上に装着する人工歯(クラウン)が緩んだり欠けたりすると「グラついている」と感じる場合があります。実際にはインプラント自体はしっかり固定されていても、人工歯のネジや接着部分に問題があることがあります。
4. 骨結合の不十分さ
インプラント治療は手術後に数か月かけて骨と結合します。この過程が不十分なまま噛む力がかかると、インプラントが動いてしまいます。糖尿病や喫煙習慣がある方は骨結合がうまく進まない場合があり、リスクが高まります。
5. 外傷や強い衝撃
事故やスポーツによる衝撃でインプラントや人工歯が緩むこともあります。天然歯と違い歯根膜がないため、強い外力が加わるとダメージが直接骨やインプラントに伝わり、ぐらつきを引き起こすことがあります。
▼インプラントがグラつく時の対処法
1. 早期に歯科医院で診察を受ける
インプラントのグラつきに気づいたら、まずは歯科医院で診察を受けることが最も重要です。自己判断で放置すると症状が進行し、最悪の場合インプラントを失う可能性があります。軽度のうちに対応すれば、治療期間や費用も抑えられることが多いです。
2. インプラント周囲炎の治療
もし周囲炎が原因であれば、歯石除去や歯茎の清掃、場合によっては外科的な処置で炎症部分を取り除きます。重度になると骨の再生療法が必要なこともあります。日常のセルフケアと定期的なメンテナンスを徹底することで、再発を防ぐことができます。
3. 上部構造の修理・調整
人工歯のネジの緩みや欠損であれば、歯科医院で再度締め直したり、必要に応じて新しい補綴物に交換したりすることで解決できます。この場合、骨やインプラント本体に大きな問題がなければ比較的短期間で改善が可能です。
4. 噛み合わせの調整
歯ぎしりや食いしばりが原因であれば、マウスピース(ナイトガード)を用いてインプラントへの負担を軽減することがあります。また、噛み合わせの調整を行うことで力のバランスを整え、長期的な安定性を確保できます。
5. インプラントの再治療
もし骨との結合が完全に失われてしまった場合、インプラントを撤去し、骨造成を行った上で再度埋入する必要があります。時間や費用はかかりますが、再びしっかりと噛める状態を取り戻すことが可能です。
▼まとめ
インプラントがグラつく原因は、周囲炎や噛み合わせの不具合、人工歯の緩み、骨との結合不良などさまざまです。放置すると症状が悪化し、インプラントを失うリスクも高まります。大切なのは「早めに歯科医院を受診すること」と「日常的なケアを怠らないこと」です。ナハデンタルでは、患者様一人ひとりの状況に合わせた診断と治療を行い、インプラントを長く快適に使っていただけるようサポートしています。少しでも違和感を覚えたら、ぜひお気軽にご相談ください。